| 国立マンション騒動の“実体”(上) 与党だけで「条例案」を可決 |
去る10月27日、東京 国立市 の「大学通り」沿いにあるマンション(高さ44メートル)の「明和地所」(東京渋谷・原田利勝社長)と「東京海上跡地から大学通りの環境を考える会」(以下「考える会」)の“景観裁判”は、二審の東京高裁判決が下され、一審判決逆転で「明和地所」が勝訴した。この裁判は“景観裁判”と通称しているが、“実体”は、隣接する「桐朋学園」の“資産価値の減価”を食い止めようとの思惑によるもの。 「明和地所」は、平成11年7月、「東京海上」から用地を買収、国立市 との事前協議に入った。当初は18階建て(高さ53メートル)を計画、その時点では「合法」だった。それを知った「桐朋学園」は、市民を巻き込んだ「考える会」を結成、計画見直しを求める署名運動を開始、これが採択され、この年の4月の統一地方選で“環境”を掲げて市長に初当選した上原公子が「銀杏並木と調和する高さに」という指導で「明和地所」は14階(44メートル)に変更した。 一方市長の上原は、都市計画法に基づく高さ制限を盛り込んだ「地区計画」策定の動きを見せたことから「これ以上の低層では採算が合わない」と考えた「明和地所」は、急いで建築確認申請書を出し、東京都も「適法」との判断で「建築確認」を下ろした。 「考える会」と市長らは、それぞれの立場でこれを阻止しようと市民運動を盛り上げ、市長は、マンション建設予定地を含む「中3丁目地区」(13.5ヘクタール)に「新規の建物は20メートル以下とする」という「高さ制限条例」を臨時市議会で議決した。議決した平成12年1月27日からの会派代表者会議で、市長が「地区計画について条例を求める7万人の署名を尊重する」と発言、これを代表者会議で協議するが結論が出ず、その後の同31日までもつれにもつれた。 平成12年1月31日午後6時ごろ、市長は野党の11名には臨時議会開催を知らせず、議長、副議長、事務局員が不在のまま、与党の13名だけを議場に入れ、仮議長を選出、全会一致で「地区計画条例案」を可決し、2月1日公布した。 ここで「高さ20メートルの並木に調和するように」という市“景観条例”とは別に、「高さ20メートル以下にする」という「建築制限条例」が公布された。「明和地所」のマンション建設は、すでに着工していたことから、これでは、交通違反に例えれば、50キロの制限速度標識を守りながら45キロで走行したのに、あとで40キロ制限の標識を立てて違反だというに等しく、ジャッジメントする立場の自治体の首長としての市長の行為は、いささか乱暴すぎる。 |
![]() 上原公子国立市長
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