誘拐された幼児の父の責任

 栃木県小山市 の幼児2名の誘拐事件は、2人の殺害が確認された。

 テレビ報道の度毎に映し出される2人の写真はあどけなく、胸を締めつけられる思いだが、兄弟の父親の記者会見でのコメントには釈然としない。先ず顔をなぜ隠すのか。新聞でも後姿しか撮らせていない。

 「怖い思い、痛い思い、冷たい思いをさせてしまって申し訳ない」と言った。父親の心情としては、それは痛いほどわかる。しかし、元暴走族の先輩である父親が、後輩の犯人が覚醒剤を使用して、テレビ報道では4回も逮捕されていたのに「薄々感づいていた」というのはどうだろう。幼児2人は、7月に警察に保護されている。

 コンビニの店長が、“虐待”に気づいて通報し、警察は、この2人を児童相談所に渡した。呼ばれた父親は「同居の男が兄弟に暴行を加えた」と説明している。そして父親と幼児ら3人は実家に住むようになったが、「居づらい」ということで虐待された犯人とまた一緒に住むという神経がわからない。ドブに落ちてもがいている犬を叩く気はないが、この犯人と父親は、かつて暴走族として暴れまわったであろうことは想像に難くない。

 あのオートバイの狂気の爆音に悩まされた善良な市民は多勢いる。その暴走族が大人になっても良識を持てずに覚醒剤を使用している犯人と幼児を連れて同居するということは、親として考えられない。もちろん幼児を連れ去り、川に投げ込んだ残虐非道な犯人の行為は許せない。また子どもを殺された父親の心情も痛いほど理解できる。

 ただ、どうして祖母に土下座してでも預けるか、児童相談所に相談しなかったのが本当に悔やまれる。
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