―シリーズ西武― 西武と堤義明の“悪業”を暴く <1>

 業績悪化の「西武鉄道グループ」

 西武鉄道グループの広告塔的役割を果たしてきたライオンズ球団を、「合併させたい」ほど西武鉄道グループは業績悪化している。

「西武鉄道」は前期85億円の赤字。レジャー、サービスは23億円の営業赤字。「コクド」もレジャー事業が低迷で、営業赤字は八期連続。西武グループ有利子負債総額は1兆円を上まわる。

 そのうち「西武鉄道」は約8,000億円の負債を抱えている。一方ではグループの土地の含み益はどんどん減り続け、もはや一兆円を下まわっている。こうした財務状況の悪化で、スポーツ関連部門でもリストラが続き、「プリンスホテル」野球部は2000年に廃部、アイスホッケーも昨シーズン限りで「西武鉄道」が廃部を決め、「コクド」に統合される。

 そんな中で今度は「西武ライオンズ」の「合併」をオーナーである堤義明が口にした。
 「西武ライオンズ」は「コクド」の小会社であり、経営内容は非公開だが、これも赤字の模様だ。もはや球団を支えていく力がないのだろう。
 こうした西武グループの哀退傾向の中で、今年3月に総会屋への「利益供与事件」が発覚、その責任を取って義明は「西武鉄道」会長を辞任したが、依然としてグループのオーナーであり、実権と影響力はいささかも変わらない。

 この「総会屋利益供与事件」では、「西武鉄道」元専務ら鉄道側被告10人が有罪となったが、土地1坪売るにしても義明の了解がなくては売買できない仕組みになっているのにグループ総帥の義明が関与しないわけがない。

 ましてや「西武鉄道」の社有地6,300平米という鎌倉と横須賀の土地を安値で売り、総会屋はその土地を転売して8,800万円の転売差益を得たという。

 昭和38年の衆議院選挙で未曽有の違反者を出した先代堤康次郎は、心労のためか翌39年4月、74歳で死去。その遺言では「10年間は何もするな」というものだった。

 その際、番頭格の岡野関治は「義明さんのやり方は先代にそっくりだ」と舌を巻いていたというほどで、この<西武と堤義明の“悪行”を暴く>というシリーズで、その辺も含めて読んでいただきたい。

  
  鎌倉霊園にある康次郎の墓

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