“長勢法相スキャンダル”を書かなかった大手新聞の“へ理屈”

法務大臣の“脱法行為”は農水大臣の絆創膏問題より重大だ

 長勢甚遠は衆議院議員で当選6回だが、法務大臣に就任してから、やっと知られるようになったが、厚労省政務次官を歴任しているだけに“厚労族”としてはそれなりに影響力を持っているといわれる。
長勢甚遠

 長勢は安倍政権では法務大臣だが、富山出身ということもあり130名もの「配置薬議員連盟」(顧問森喜朗、津島雄二・会長綿貫民輔)の副会長を務めている。したがって政治資金団体の「長政会」の“収支報告書”を見ても平成17年度分だけで「健康保険政治連盟」から150万円、「日本医師連盟」から400万円、「日本薬業政治連盟」から200万円、「新時代政策研究会」からは700万円というように、医療関係から政治献金を受けている。

 前記した「配置薬議員連盟」は、「全国配置家庭薬協会」(会長佐藤又一)を政治的にバックアップしていて、例えば“素人”が営業マンとして配置薬を売り歩くことに“研修制度”を設け、法的に規制しようとすることを、“伝統産業だから”といって法規制に待ったをかけてきた。

 一方、昨年設立された「日本置き薬協会」(会長河上宗勝)は、平成21年の薬事法改正では、「国民の安全・安心・利便のために・・・」ということで、今のままでは「基本的薬学知識も持たないまま、消費者に医薬品を提供してしまう事態を生じかねない」ことから“教育習得証明書”の取得義務を課すことを要望している。

 前者は、“伝統産業”であるということにより医学知識を持たないまま配売業に従事させることに固執したいグループで、とくに長勢甚遠などは議員連盟の中では“活躍”している一人だ。

 この長勢甚遠も、安倍晋三の“仲良しグループ”で、法務大臣のポストが転がり込んできたのだが、その法務大臣の椅子に座れるのも8月末までだろう。

週刊文春 07・06・21 長勢法相と赤坂美人ママ 不適切すぎる「寵愛とカネ」
カネと女は国会でも追及

『週刊文春』(07・6・21)で長勢は<長勢法相と赤坂美人ママ>、<不適切すぎる「寵愛とカネ」>の見出しで、赤坂の「D」というクラブの設計に口を出していたことや、6500万円で建てていながら“未登記”だと書かれ、富山の自宅も“未登記”だという。

 また、長勢の関係するNPO法人の収入である1000万円から、家賃として「D」に700万円〜800万円が支払われているという。そして『週刊文春』は<法の抜け穴をつき、資金規正法改正でもその穴をぬけぬけと温存して恥じない法務大臣――>と批判している。

 そこで長勢事務所に「週刊文春を告訴してますか」と聞いたところ、「告訴はしてません」と答えた。法務大臣ともあろうものが、名誉毀損で告訴しないと言うことは、これらの記事が事実だったからと思われても致し方ない。

 しかし、この問題を大手新聞は一切報じていない。報じない理由を大手新聞3紙に尋ねると3紙とも異口同音に「事実かどうか確認がとれないから」だという。
 “仕置人”が「法務局で謄本をあげれば確認できるではないか」と詰問すると「大臣が告訴でもすれば記事になります」と言う。

 どだい大手新聞は護送船団方式で、皆んなで渡ればこわくないなので、捜査当局の尻馬に乗って各紙が同じ記事を書く。

 法務大臣であろうが一般民間人であろうが“未登記”は脱法行為。アホな農水大臣の絆創膏問題より、法務大臣の脱法行為の方がはるかに重大だろう。「社会の木鐸」たる新聞の使命感は風前のともしびなのか。

長勢法相側に50万円

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