国立高層マンション訴訟のヘンな判決

 去る3月12日、最高裁判所は、国立市の高層マンション建設に反対した国立市の上告を棄却、2500万円の賠償が確定した。
 この国立市は“学園都市”を標榜しているように「国立音大」、「国立高校」、「一橋大学」、「桐朋学園」が在り、JR国立駅から南へ延びる幅44メートル、長さ1.2キロの大通りには、300本もの銀杏や桜並木がある。
 こうした、“景観”を守ろうと「明和地所」(東京渋谷・原田勝利社長=当時)の高層マンション建設に反対した国立市(上原公子市長)と「大学通りの環境を考える会」(石原一子会長)が市民を巻き込んでの“異常な反対運動”を展開したが、ことごとく反対側が“敗訴”した事件だった。
 そもそもこの国立市と「考える会」の反対運動は“後出しじゃんけん”の要素が濃く、「明和地所」が土地を買収し、マンション建設に着工してから市長に当選した上原が市民運動と歩調を合わせたもので、強引に野党議員を議場に招集せず、仮議長を選出し、高層マンション建設が始まった用地部分に「地区計画条例案」を可決し、これを公布した。この「条例」は高さを20メートルに制限するもので、それまで高さ制限は無かった。
 そこへ“景観権”を主張した市長と「考える会」の理不尽な反対運動が行なわれた。
 したがって東京地裁は一審で「景観保持の必要性を過大視し、利益を違法に侵害した」として市側に4億円の支払いを求めていた。

クリックで拡大
 ところが二審では「損害が生じた原因には原告側の強引な営業手法や反対運動などの影響もある」として2500万円に賠償額が大幅ダウンした。
 国立市民とすれば、4億円が2500万円の支払いで済むわけで喜ばしいことだが、これは強引な手法で「条例」をつくった市長上原の責任だから、上原が個人財産を投げ出してでも支払う責任がある。この裁判は、有名ジャーナリスト、国会質問、マスコミなどが市民の反対運動に加担したいう軽率な経緯があり、全国的に注目され、その影響も大きかったことから、2004年にそのあらましをレポートしてあるので、過去ログを参考にしていただきたい。



“仕置人”発行の「環境ジャーナル」(2002年6月10日)に、マンション建設に反対した国立市の市長や住民の不当な運動を批判したが、市長も住民側も完敗となった。



関連記事
 国立マンション騒動の“実態”(上)(04.11)
 国立マンション騒動の“実態”(中)(04.11)
 国立マンション騒動の“実態”(下)(04.12)


[戻る]
Copyright (C) Kusano Hiroshi. All Rights Reserved.