-シリーズ石原慎太郎-都政に石原知事は不要だ<6>

“外形標準課税”失敗の腹いせと思いつきで「新銀行東京」開業

 今年度は2兆円増という法人税収が見込まれているが、こうした東京都の潤沢な資金を背景に都知事の石原慎太郎はやりたい放題。税の公平性からいえば、銀行がいかにあくどい金貸しでも“外形標準課税”は無謀だった。その結果、裁判で不利になるや、都の方から“和解”を申し入れて決着したものの、銀行に対して徴収した税のほかに“損害金”まで支払う破目になった。その裁判の過程で石原は責任を都の幹部に押しつけ、その幹部は退職してしまった。

 当時銀行は公的資金を注入させ、国民の批判を浴びていただけに、注目させるためのパフォーマンスとして、たった数人で“外形標準課税”の導入を決定したものだった。その結果訴訟を起こされ、敗色濃厚となって白旗を上げたわけだが、その直後に「新銀行東京」を設立した。
 しかし銀行に対する鬱憤晴らしの面当てで「新銀行東京」を設立したものの素人集団で“金貸し業”である銀行の経営ができるわけがない。
 案の定、パフォーマンスの好きな石原は、05年3月に「新銀行東京」を開業させ、資金繰りに苦しむ中小企業に支援と称し“担保不要”“第三者保証不要”で数日で融資を決めるスピードが売りものの融資だった。

増資の400億円など焼け石に水の愚行

「新銀行東京」は、開業2期目の06年度当期赤字は567億円で1期目の約2倍。だが「予想以上の貸し倒れが発生した」と幹部が言うように、次々と融資先が倒産した。貸出先に足を運ぶと事業の形跡がなく「そんな会社は元々ないと近所の人からいわれた事もあった」という。
 そんなことだから、今年3月期末決算では累積赤字が出資金の1000億円程度になり、3期目の単年度黒字化は夢となった。それに6店舗を1店舗に統合し、450人の従業員を120人に減らすというのだから、業績アップなど期待できるわけがない。これでは経営悪化でさらに税金を注ぎ込むのは焼け石に水で今すぐ解散を検討すべきだろう。

 石原は去る2月20日、400億円を追加出資する議案を都議会に提出した。そこで「税金を再び投入する重みを踏まえ、引き続き支援したい」と語った。そして石原の“命令”で開業したこの「新銀行東京」の経営悪化の責任を、開業当時のトップに転嫁しているが、このような無責任な石原を都議会は厳しく追及し、追加増資で公金をドブに捨てるようなことのないよう議会は否決すべきだ。


 
  この“喜色満面”も今では“敗色濃厚”で石原知事の責任論も浮上


「朝日」(08.2.20) クリックで拡大

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