草野洋の本”
草野洋の本
“実録小説集”『守銭奴たちの四季
          (雷韻出版 2005年11月)

現実の人間はここまで“金”と“権力”に拘泥するのか!

「黒い触手」
 大手広告代理店の権力抗争の中で、高級官僚のワナにはまり、オーナー家が巻き返しを…
「沈没船」
 長崎五島列島沖で沈没した漁船。遺体を引き上げない 船会社に許婚者の女性は…船を引き上げない理由とは。
「琵琶湖の十字架」
 アメリカ人宣教師が滋賀県近江八幡で布教活動。経営したメンソレータムの醜態と復活。
「赤絨毯のピエロ」
 妾腹の子供が成長し、金権代議士として国会に議席を持つが、血のつながらない義妹を暴力団に襲わせて…

その貪欲な本性を赤裸々に描いた力作4篇を
収めた“実録小説”


 東北の、このひなびた温泉街は、
   前夜からの雪が、いま止んだばかりだった…。

〔「黒い触手」書き出しより〕



『ODAの闇』(日新報道 2004年2月)

 一時は1兆5000億円にまで膨らんだ我が国のODA(政府開発援助)予算は、供与国の政情不安や貧困に便乗して、非人間的な援助が表面化することがあった。

 しかしそれは氷山の一角で、政治家やゼネコン、商社などの利権の巣窟となっているが、そうした表からは見えない闇の部分にメスを入れている。


『構造汚染』(日新報道 1999年4月)

 1997年に厚生省は、ダイオキシン発生防止にかかわる「新ガイドライン」を作成した。これは94年に 所沢市 でごみ焼却炉から排出されるダイオキシンに野菜が汚染されたりで、それまでの日本の対策の乏しさが露見された。

 しかもごみ焼却炉大手メーカーによる談合疑惑が表面化して、それらの構造的欠陥が本書で露呈している。

《JALNAブロンズ賞(池田満寿夫・作)受賞》


『小説 早稲田大学の崩壊』
(サムライ出版・1983年2月)


 早稲田大学の新キャンパス移転をめぐる抗争では、当時総長だった清水と前総長村井は「裏切り者」とののしり合った。

 「草野氏は、大胆にメスを入れることで、建学精神とはほど遠い経営陣が、外部の政治勢力、巨大資本に翻弄されていく過程を摘出しきってみごとである。」
(直木賞作家・志茂田景樹氏評)


『日産自動車残酷物語』
(エール出版・1983年12月)


 当時の日産自動車は、前近代的な奴隷商法に加えて会長の川又と社長の石原との不協和音、そして日産労組委員長の塩路の対立の表面化。

 そうした中でディラー乗っ取りが行われ、「日産サニー岐阜販売」というディラーが飲み込まれていった。


『住友銀行の謀略』
(日新報道・1991年7月)


 1986年10月1日、関東地区に100店舗あまりの支店を有する平和相互銀行が、大蔵省へ検察に影響力のある磯田一郎住友銀行会長の思惑に加担し、謀略的に吸収してしまった。

 そこには闇の紳士、政治家らにむしばまれていく哀れな中小金融機関の断末魔の姿があった。


『西武商法悪の構図』
         (エール出版・1983年3月)


 西武鉄道グループ総帥の堤義明には、先代堤康次郎のような強引さはないが、下情にうとい大学関係者やスポーツ界を喰いものにして次々野望を遂げてきた。
 しかし本書が指摘したように黒い人脈ともつながり、最近の西武鉄道における総会屋への利益供与事件は、起こるべくして起こった不祥事ということができる。


『黒幕研究』(新国民社・1977年8月)

 笹川良一を井口剛、小針暦二を下山正行、
武村正義を草野洋が書いている。

 武村正義については、滋賀県知事時代における西武グループや田中角栄との関係をレポートしたもので、武村正義はその後衆議院議員として中央政界に進出、「さきがけ」代表となる。


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